フェイスネットワークTHE GRANDUO MINAMIAOYAMA担当 久野役員と建築家小川氏との対談

ファイテン
霞が関のスマートシティ公式HPに「デジタルとフィジカルの融合で新しい体験価値」というコンセプトがあります。
THE GRANDUO MINAMIAOYAMA(以下、THE GRANDUO 南青山)を初めて訪問させていただいた時の第一印象がまさにデジタルとフィジカルの新しい体験でした。
新鮮だったのが内覧会での来場者の感想が「おしゃれ」とか「最先端」とかっていうより何か憧れの人に出会った時の「私がここにいていいの?」といった感想を持たれていたことです。
改めてTHE GRANDUO南青山のデザインは、エグゼクティブ層の入居者にどのようなライフスタイルを提案されたのか、お聞かせ願いたいと思います。


建築家小川氏(以下小川氏)
設計の仕事はどこまでいっても基本的にはフィジカルな体験を創り出すための仕事だと思います。
要はリアルな体験を重要視する。
例えばフィジカルとデジタルって、僕の感覚で言うと、VRゴーグルをつけての体験のようなことを指すのかなと思っていて、それでいうと今回のTHE南青山はどこまでいってもフィジカルでありリアルな空間として魅力があることを目指して計画しています。
THEシリーズの高級賃貸を設計するときに、基本的に考えるのは希少性です。
例えば空間の構成にしても体験にしても希少性がポイントです。
南青山をふくめてTHEシリーズのHPでも感じられたと思いますが「この物件を逃したら・・・」みたいなものがクライアントに感じてもらえる空間を目指しています。

エンドユーザーには、なかなか伝わりにくいのですが、設計する上で一番重要なことは建物が建つ敷地のポテンシャルを使い切ること、つまりその場所にあった建物にすることだと思います。
例えばTHE南青山はワンフロアに1世帯の階構成にしていまが、実はそれが最も「リッチ」なことだと考えます。
内覧会の見学者の方には、あんまりピンときていなかったかもしれませんが、実はよくよく考えてみると、それってすごく「リッチ」なことだと思うんですよね。
音の問題にしろ、エレベーターホールにしろ、よく角部屋が良いっていいますが、
1フロア全部使えたらそれどころじゃない贅沢なメリットがある。
ただ意外と顕在化しにくい。
「割とこの空間広いな」「この空間明るいな」とか「この空間、天井高いな」とか感想は出てきますが、ワンフロア1世帯という設定の概念や階構成は実は顕在化しにくい。
でも実はよくよく考えると集合住宅としては贅沢なことです。
もしかしたら入居者は転出するまで気づかないのかもしれないですけど。
匿名性だとか、セキュリティー、プライバシー、もそういったものすべてに関係してくる。
それはTHE南青山の敷地の大きさや用途地域、周囲の建物の関係性など立地からくる条件で決まってきている、結果ワンフロア1世帯という設定が一番贅沢なのかなと思います。
その中に、生活の一部としてIOTやスマートキーという目に見えない技術やITなどが意識せずに組み込まれていくことが理想だと思います。
そして「ちょっと先の未来生活をTHE南青山でしてみようか」という気分が希少性になる。
そうするとフィジカルとデジタルが噛み合うようになるのではないでしょうか。

ファイテン
デジタルとフィジカルの関係を希少性という価値で融合する。
とても分かりやすいし納得です。
希少性というキーワードでは、THEシリーズのコンセプトも同じですね。

フェイスネットワーク久野執行役員(以下久野役員)
投資型賃貸レジデンスの最上級ブランドとしてTHEシリーズが存在します。
我々のコンセプトは「唯一無二で、そこにしかないものをつくる」が基本です。
フェイスネットワークがつくるTHEシリーズは統一した顔は必要ありません。
時代だったり空間構成だったり、その場所ごとにオンリーワンの空間を常に模索しています。
THE南青山に関しては、南青山でそこでしかできない体験と暮らしとパーソナルな空間の時代性とデザインが重要でした。その価値をどう見出していくか?それに対するアプローチは
「物語のある技術」を採用していくことでした。
その物語が空間で語れる。そこが唯一無二であるための
「強い商品力」として武器になっていると思います。

ファイテン
そうだったんですね。唯一無二の建築技術を探しておられる中でファイテンに巡り合っていただいたという事ですね。
ファイテンのナノメタックスコーティングはイメージとしてデジタルとフィジカルの中間くらいの立ち位置でしょうか。
独自のナノテクノロジーをベースに商品開発をしています。
この技術はデジタルと同じで人間の目では決して確認できない。
そして、エンドユーザーにすぐに理解していただけない素材でもあります。
ですので体験型ビジネスモデルの世界でしか生きてゆけない難しさもある。
しかし、最近ファッション界や世界のエグゼクティブユーザーのあいだでは、「目に見えないモノに価値体験する」スモールラグジュアリーっていうものが謳われだしてきました。
今回採用していただいたファイテンのナノメタックスコーティングは、先ほど小川さんもおっしゃっていたように、見えないものは見えないものとして、見えるものは見えるものとして、しっかりと設計に組み込んでいく考え方の中で採用していただけたんだとあらためて思いました。
昨今の注目されだした「見えないものへの価値体験」の流れは建築にこれからどのような形で影響していくのでしょうか。

ファイテン
そうだったんですね。
唯一無二の建築技術を探しておられる中でファイテンに巡り合っていただいたという事ですね。
ファイテンのナノメタックスコーティングはイメージとしてデジタルとフィジカルの中間くらいの立ち位置でしょうか。
独自のナノテクノロジーをベースに商品開発をしています。
この技術はデジタルと同じで人間の目では決して確認できない。
そして、エンドユーザーにすぐに理解していただけない素材でもあります。
ですので体験型ビジネスモデルの世界でしか生きてゆけない難しさもある。
しかし、最近ファッション界や世界のエグゼクティブユーザーのあいだでは、「目に見えないモノに価値体験する」サイレントラグジュアリーっていうものが謳われだしてきました。
今回採用していただいたファイテンのナノメタックスコーティングは、先ほど小川さんもおっしゃっていたように「見えないものは見えないも」のとして、「見えるものは見えるもの」として、しっかりと設計に組み込んでいく考え方の中で採用していただけたのだと改めて思いました。
昨今の注目されだした「見えないものへの価値体験」の流れは建築にこれからどのような形で影響していくのでしょうか。

小川
そうですね。
サイレントラグジュアリーが今の時代の中でファッション的な意味合いでいうと、派手なロゴやデザインを重視するのではなく肌触りなど高品質な素材や縫製といったクオリティーを重要視することだと思いますが、本当のお金持ちの人って基本的にそういう人が多いと思うんですよね。
やっぱり大きなロゴTシャツとか絶対着ないし。
お金持ちの人って結構いかにもお金持ちと言うファッションはしていないような気がしますが、実はすごく品質が良かったりする。
僕の過去の経験から言うと、そのようなお客様の多くはその商品のストーリーにお金を払うんですよ。
ファイテンのナノメタックスコーティングの説明聞いていても、科学的データも大切ですけど、誕生秘話やサイドストーリーを聞いているととっても面白い(笑) 
そんな話が意外とフックなると思いました。
ただ、スーパーブランドの場合は少なからず、どんなに小さなマーケットだったとしても何かしら解る人には解るデザインになってると思います。
それと結局のところ、ブランドというのは『信頼』にお金を払っているという事実もありますよね。

ファイテン
先ほど久野役員からTHEシリーズは最上級の不動産ブランドにすると言われました。
しかもキーとなるアイコンを作らないともいわれた。
これはできそうで、なかなか持続的発展にするには大変なビジネスになると思うのですけども、何か腹落ちする自信みたいなものあるのですか?

久野役員
マーケティング的に必ずしも解りやすいアイコンじゃなくても、やはりラグジュアリーというマーケットでは、小川さんも含め色々な建築家やデザイナーの方々が様々なスタイルを持ち仕事をされています。
我々も例えばTHE南青山が、あの建築に辿り着くために、コンセプトを構築する過程、設計思考の過程など全て、お客様、投資家に販売資料として説明します。
「こういう物語があり、ここにしか無いコンセプトがあるから、ここにしか建築できないレジデンスが完成する。」というところはしっかりと伝えるようにしています。
そのような事にこだわると、リアルな人間の身体性と表裏一体に、目に見えない技術にも興味が行き着いてしまったんです。
そして、それはデジタル技術だけではく、ファイテンにもめぐりあったという事です。
この見える技術、見えない技術について一つひとつのストーリーを生かしていければ我々としてもより良い相乗効果が生まれる建築ができると分かってきました。
ファイテンの技術は目に見えないという技術であるけれども、逆に最も身体に近い技術なので、目に見えないとは言いつつも、我々としてはすごく魅力的な技術です。
弊社の蜂谷社長が言っている「今は気が付かないかもしれないが、お客様が転居したときに、またTHEのマンションに戻りたいと思ってもらえる」ことが一番の評価と思っています。

ファイテン
そのコメントをプレス発表の時にライブで聞かせていただきました。
その言葉。本当に良いポイントを突いているなと思いました。嬉しかったです。
ところで、ちょっと次はこの話をさせていただきます。

滋賀県栗東市に鷹野運送という企業があります。
なにを運んでいるのかというと、競走馬です。
栗東トレーニングセンターを拠点としている競走馬を全国の競馬場に届けて、迎えにもいきます。
この馬運車全車両の内部をファイテン化させて頂く契約をしました。
この契約を締結に至ったコンセプトは健康経営です。
ファイテンはBtoB、BtoC BtoE そしてトップアスリートまで同じボディケアメニューを指導しています。
その説明をすると地元銀行が「競走馬にも必要ですね。ある意味、滋賀県内でもかなり上位の高額所得者です」となり、競走馬輸送の鷹野運送社長にプレゼンテーションさせていただきました。
そのファイテン仕様の競走馬用馬運車が、今、走り出しています。
THE南青山のレジデンス、本日コーティングさせていただいた建築家小川さんのフェラーリ。
それと同じマーケットのセグメントに競走馬を乗せる馬運車も存在します。
ファイテンにとって全ては健康寿命の延伸という未来を求めています。
もともとファイテンは建築業や自動車産業に関わろうとは思っていませんでした。
ファイテン空間は人生のなかで最も長時間滞在する「場」に採用するべきだと思っています。
その結果として、それが建築空間だということ。
いろいろと研究データを蓄積し「健康寿命の家」という商標も取得しました。
そして自動車も大切な空間だということはお客様のご意見で気づきがありました。
この自動車へのナノメタックスコーティングを去年1年間土日限定施工で募集しましたら、全国で1,200台以上ご要望がありました。
車と建築空間といえば、小川さんはTHE MAGARIGAWA CLUBでは、私たちが想像していなかったサーキットと建築の本当のエグゼクティブだけが辿り着ける、高速スピードの興奮とラグジュアリー建築空間を設計されました。
それは昔から存在していたのかと思うくらい自然に調和した「場」として構築されていた。
見事でした。

小川
THE MAGARIGAWA CLUB※1、それこそさきほどからキーワードとして出ているストリー性を重要視した空間です。
THE MAGARIGAWA CLUBはコーンズ※2の社長の夢だったんですよ。
THE MAGARIGAWA CLUBのような施設って、実は世界中を探してもなかなかない。
唯一あるのがスペインのアンダルシアにあるアスカリっていうサーキットです。
そこは田舎町にある1周5キロぐらいフラットなコースで牧歌的なレストランと宿泊施設があります。

※1 THE MAGARIGAWA CLUB(ザ・マガリガワクラブ)は、千葉県南房総市に位置する会員制の高級モータースポーツリゾート。
全長約3.5kmの本格的なサーキットを中心に、クラブハウスやレストラン、ラウンジなどを併設。
ドライビングの楽しさとラグジュアリーなひとときを両立させた、大人のための特別な空間を提供 。https://www.magarigawa.com/jp/

※2コーンズ・モータース株式会社は、フェラーリ、ロールス・ロイス、ベントレーなど世界屈指の高級輸入車の正規ディーラーとして知られ、日本の富裕層向けに特別なモビリティ体験を提供。販売のみならず、アフターサービスやイベントなどを通じて、ラグジュアリーブランドの魅力を最大限に引き出す顧客体験を創出し続けています。

要はドイツだとフェラーリとかランボルギーニが本当の実力を出せるアウトバーンがありますが、日本の高速道路だとそうはいきません。
だから実際に車のポテンシャルを引き出し、楽しむために、鈴鹿サーキットや富士スピードウエイで走行会が開かれますが、本格的なレースが行われるサーキットだから、全然ラグジュアリーじゃないですよ。
普通のサーキットだとリッチなお風呂もなければ、おいしいレストランもない。
わかりやすく言うと、THE MAGARIGAWA CLUBのコンセプトは世界でもここにしかない空間であることだと思います。
つまり唯一無二の空間。「この物件を逃したらもう次に会えないかもしれない」と同じような感じで、「この会員権を手放したらもう買えないかもしれない。」という状況に多くの人は価値を見出していると思います。
あとはもう一つは「コミュニティーの場」という考え方も大切だと思います。
単なるモータースポーツ好きの、同じような高いレベルの価値観や感性を持つ人々が集まる空間であることがさらにTHE MAGARIGAWA CLUBを魅力てきな空間にしています。
ここではお風呂入ったりトレーニングをしたり、ジムに行ったり、宿泊もできます。
レストランや子供の遊び場、エステといった家族や仲間で一緒に楽しめる空間が一般のサーキットに常設されていない。
車好きの人もそうでない人もみんな楽しめる空間を意識して計画しています。

ファイテン
その世間が憧れる魅力あるというコンセプトは確かにTHE南青山に通じています。
住居エリアでON、OFFエリアが明確で、ONの空間では「皆集まってパーティーしよう」というメッセージを感じました。

久野役員
確かにそうですね。およそリビングの面積の半分はキッチン。
大きなキッチンとテーブルが一体化しているリビング。
おそらく普段の生活では使わない。下手したら料理もしないと思っています。
だけど、やっぱりパーティーの時に出張でシェフを呼んでみるとか、そんなイベントを家でする時代です。
あとはアイコンとしての場の風景だと思います。
他のTHEの物件でもそうですが、1人のオーナーが2部屋使いたいって言ってくるんですよ。
「何故だ?」って聞いたら1つは住ために、1つはパーティーや友達が来た時に使えるように借りたいと。

ファイテン
エグゼクティブというと僕らの感覚では、高額所得者と言う意識を持ちますが、本当のエグゼクティブの意味は、組織の責任者っていう意味です。
そうすると昔は「外での会食」から、これからの時代「ホームパーティー」に変わってきていいるのでしょうか。
弊社の社長がTHE南青山を視察したときに、一番感動したのもキッチンです。
本当にプロアスリートを自宅に呼んで、自分の料理でもてなすのが大好きな人ですので。

小川
イタリアなどでは最上級のおもてなしは自宅に招くこと。だからですよ。
ファイテンの社長の思いもそれに近い文化です。
やっぱり唯一性を自分の料理によって表現し、パーティーでもてなす。
すごくリッチな行為だと思います。

久野役員
今回の内覧会では親子二人で借りたいと言われたクライアントがおられた。
例えば麻布地区に本宅はあるけど、南青山はセカンドハウスで借りるという。
当初は思いつきで、言っておられるのかなと思いましたが、先程の話のようにオフのための拠点を必要とされていた。

ファイテン
ON/OFFではTHE GRANDUO CHITOFUNA(以下、THE GRANDUO 千歳船橋)にも興味を持ちました。
この物件も小川さんの設計ですね。
エントランスの大階段を図面で見せてもらった時、これは何だろうなと思いましたが、現場に行くと、この大階段を上がったり下がったりすることで気持ちが「仕事行くぞ」「帰ってきたぞ」切り替わる。そのイメ―ジがものすごく湧きました。
アイキャッチ的なデコレーションではなく本当に使ってもらいたいっていう意識を感じました。

【THE GRANDUO 千歳船橋】大階段

小川
もちろんです。
ああいうことができる敷地条件ってなかなかありません。
あの空間を生み出すために苦労して調整はしましたが、普通に考えるとあのような大階段はなかなかできない。
敷地条件が「RICH」だったと思います。
大階段は単純に朝の出勤時に狭い階段を降りていくより絶対に気持ちいいし、帰ってきた時もエントランスを覗くとああいう風景があるとなにか優越感がある。
エントランスからダイレクトに大階段があると生活が豊かになると感じてもらって、日常生活のちょっとしたところに前向きなシーンが出てきてもらいたい。
僕自身も実物を見て、ものすごくあの階段を羨ましいなと思ってます。

ファイテン
なるほど。小川さんの発想はファイテンの考えとよく似ています。
私たちもどのような間取りになってもファイテン空間はワンルームだと思っています。
どこで寝ても寝れる。どこで勉強しても集中できる。
フェイスネットワークの幹部の方々に初めてお会いした時、強くお願いしたのが、「玄関を開けたら全てファイテン空間」にしたいという事でした。
その考えを標準化していただいた集合住宅が初めてフェイスネットワークさんによって完成させていただきました。
その理由が実は建築基準法の第1条です。
生命、健康、資産の保全というのが日本の建築だと書いてあります。
「その生命と健康に責任を持ちたい」と久野役員にも説明させていただきました。
健康という視点を持った時、ファイテン担当の松瀬さんからも、すべてを手に入れたエグゼクティブの方々が「お金で買えないもの、それは自分の健康寿命だ」だと強くお客さんにアピールしていきたいとおしゃっていただきました。
先生は仕事の中で社会的に地位の高い方々とお付き合いされる機会が多いと思います。
建築と健康との関係はこれからどのようになると思われていますか。

小川
住空間と健康について、実は結構こだわっています。
水を使った予防医学とかについてなど結構得意です。
そういうことをずっとやっているスタッフもいます。
健康はお金で買えない。
でも結構、高額所得者は最後に健康に行きます。
健康にものすごく金使います。
メディカルツーリズムはもう10年、20年ぐらい前から流行っていますし。
美容として歳を取らないっていうのもありますが、健康的に年を取るっていうのが重要です。
スイスなどでは2週間くらいかけて最先端の医療とスパや食事とか徹底管理された統合医療施設があます。
やっぱり理想としてはピンピンコロリ。
結局、寝たきりになって長生きしても意味ない。
統合医療などいろんなアプローチの中の一つとして、これからの住空間は可能性を持っている。

ファイテン
今おっしゃっていたピンピンコロリという視点では、弊社が「健康寿命の家」の商標を取ったのは10年以上前で、まだ家を1軒も建てた事がない状態でした。
たまたまビッグサイトのコンベンションで弊社の平田社長が講演した時のテーマが「無意識に健康になれる空間」。
その話を聞いた厚労省の方が「健康寿命にピッタリですね」とコメントをいただき、その言葉があまり世の中に知られてない時代でしたが、事業の未来がみえたような気がしました。
小川さんがおっしゃったように、とにかく長生きすれば良いではなく、ピンピンコロリで死ぬまで仕事をしたいっていう方々の望みを叶えるということは、実は普通は難しい。

小川
健康にしていくような施策を建築でやっていく。
野心的な事業になっていると思っています。
今後どのようにしていかれるのかな。

久野役員
ITリングをつけて生活するとデータを取得し自治体が把握できます。
プラスの作用では今後データがそろい、見える化できると住んでいる人がより健康に詳しくなるというのがまず一つ。
エビデンスをもとに健康になる空間を提供した結果、健康になったかどうか、もしくは健康に気づきができると思います。
大きい成果です。
そして、健康状態の顕在化をどうするかというのは、まだ課題だと思っています。
それはバイタルでどのような状態かモニタリングしなきゃいけない。
まずは今回、体組成計測器を標準で導入します。
その次に、昨今、スマートリングをつけることで24時間メーターが僕のデータを蓄積し体調がわるいとき病院でもそのデータを活用し2時間待って10分診療という状態が未然に防げる可能性もあります。
健康は、空間を作ることがゴールじゃなくて、健康空間を作った上で、それをどう維持してもらうかという環境づくりのための顕在化というのが、僕が思うフィジカルとデジタルの融合ですが、その次のステップとして、その健康を不動産会社の営業トークで話し出しているっていうのが新しい時代を感じます。
『健康』というテーマに関しては、私がこの会社に入社した以前から社長の蜂谷がずっと言い続けていて「いつになったらまとまるんだ」と。
ずっと、どこかでイメージが具体的に見えていたんでしょうね。

ファイテン
私がファイテンに入社したのが2002年。
ショップの多店舗化の担当として入社しました。
その時、ファイテンの平田社長からいきなり「村を造るからな」と言われて。
店を作るんじゃないですか?と。
それから5年後にやっとビニールクロスの販売が始まり今にいたります。
蜂谷社長と平田社長は違う業界のところから同じことを考えていた。
健康のファイテン平田社長は村を作りたいと言って、不動産のフェイスネットワークの蜂谷社長は健康をやりたいって言ってたということですね。
そして2025年、そのベクトルはクロスしたと。

久野役員
日常と非日常を全部一緒にしても、ここに住む人は何でもお金で解決でき全て手に入れることが可能になっている。
あと手に入れるものは健康だけだかもしれない。

ファイテン
健康も含めて御社には、賃貸マンションで「徹底的に突き抜けていく」企画をやるというムードがありますね。

久野役員
そうですね。
蜂谷社長が「あと50万円家賃をプラスしても満足できる空間をつくる。」を目指しています。
もはや近隣相場じゃなくて、これぐらいの値段設定するものにどうやって上質な価値をつけていくかっていうことを考えれば、何かもう麻布台ヒルズのコンセプトを僕らはベンチマークにするかもしれない。
THEシリーズはたえず変わっていきます。

ファイテン
THEシリーズに住まれた入居者がどのようなライフスタイルに変わっていけばいいと思いますか?という質問にする予定でしたが、THEシリーズ自体がまだまだ変わるってことですね。

久野役員
そうです。
まだまだそのために、ファイテン社からも技術の粋を集めていただいて、またそれを小川さんなど建築家、そういった方々とどのようなライフスタイルを選択していくのか?だと思っています。

ファイテン
弊社も「24時間ファイテン」というテーマでホテルコラボレーションしたり、車もコーティングしたり、すべての空間をファイテン空間すればみんなが健康寿命の延伸につながると信じて事業をすすめています。
先程もお話しさせていただいた滋賀県栗東にある競走馬を競馬場に運ぶ馬運車。
ここに乗る競争馬のステイタスは社会の中では、まさにエグゼクティブ。
重い責任を背負っていてそのことを自覚している馬もいるとか。
このTHE南青山とスーパーカーと競争馬。おそらく所有している層は同じだろうと思います。
そして、すべてをファイテン空間にする意味や価値に一番共鳴してもらえるのではないかと思っています。いかがでしょうか。

小川
「RICH」といえば競走馬の所有者がNO.1です。共同で持っている人もいるけど、個人で持っているとしたら、この層の人は確実にTHEシリーズにも住む。
けれど定住はしないかな?
多分、サードハウスぐらいで考えそうな感じです。
自邸は凄まじいのを持っていて住居には興味もなくしているでしょう。
想像以上にペットや馬とか動物を大事にされる方も多いのは事実です。
皆さんの頭の中にターゲット層として、おそらく、ベンチャー社長とか、YouTuberとか芸能人がイメージとしてあると思うのですが、その方々が20年後、30年後、ちょっと年を取られて競走馬を持つようになった時、THEシリーズが2段UPのステージが上がったTHEシリーズになっているといいですね。

久野役員
育ててゆくTHEシリーズとしては、賃貸から購入へという2ランク上のステージに、というのはあると思います。
南青山のオーナーとかそのレベルだと思います。

ファイテン
5年後、10年後、お客様との心理的なつながりについて、どのような層を想定されていますか?

久野役員
マンションオーナーとしては購入された方は2つのパターンがあります。
相続税対策で子供たちに資産をできるだけ残してあげたいというお客様ですね。
ちょうどその子供たちが今住みたいと言ってこられたりする。
そうすると組み替えなどで資産を育てていけます。
もう一つは、ありがたいことにリピーターの方、結構いらっしゃいます。
数件マンションオーナーとして購入していただいているお客様もいらっしゃいます。
人として、お付き合いしていく実感があります。
入居者の方々に関しては、長期的視点で過去に学生対象の賃貸などもしていた中で、今は住み替えをしていただいているお客様もいます。

ファイテン
出てきているんですか、そういうお客様が。

久野役員
そういうライフスタイルをこれからのお客様も検討していただきたい。
「ちょっと住み替えたい」そういう経済圏があります。

小川
なるほど。もっともっとそういう動きができるようになるのが理想ですね。特典はありますか。
敷金はそのままスライドとか礼金要らないよとか。

久野役員
何かサービスも必要だとも思います。ライフスタイルの部分では、ファイテンと入居者への継続的なセルフボディケアなども一つのアイデアです。

ファイテン
長時間のインタビューにお付き合いいただきありごとうございました。



【競走馬輸送の鷹野運送株式会社代表「鷹野 衛社長インタビュー」全インタビュー】

【鷹野運送】競走馬輸送車

ファイテン
東京都南青山に「玄関を開けるとすべてファイテン空間」のレジデンスが完成しました。
その技術を競走馬の移動空間、馬運車の標準仕様にしていただいている鷹野社長に、色々と健康空間という共通点でお聞きしたいと思います。

そもそも、競走馬は何時間も大型車に立ったままで関東の競馬場まで我慢できるんですか?

鷹野社長
かなり厳しい移動です。場合によっては、熱を出す馬。暴れてしまうことも稀にあります。
鷹野運送では、その対策に積極的対応してきました。
空調管理、空気清浄機の設置などやれることは全部。
ですのでドライバーも、無駄なスピード変化や車線変更、急ブレーキなどは大変気を付けて運転します。

ファイテン
栗東を出た時から勝負が始まっている。

鷹野社長
優秀な競走馬の中には競馬場に行く道のりであることを理解して車の中にいてくれる馬もいます。
理解力というか状況把握をしようと責任感を持っているのか、その点では人間と同じで、そういう馬はやはり強い馬になりやすい。

ファイテン
銀行の方が、競走馬もある意味、高額所得者と言われていましたが、まさにエグゼクティブでもある。競馬の見方が変わりますね。
THE南青山を設計された建築家の小川さんは、フェラーリを所有するより競走馬のオーナーになることのほうがはるかにエグゼクティブと言われていました。

鷹野社長
外部から見るとそのように映るのですか?
スーパーカーのオーナーと競走馬のオーナーの違いですか?
違いを考えた事ありませんが、競走馬のオーナーは競争馬という生き物が大好きで大切にするという気持ちの向こう側に、競馬場にわざわざ見にきて頂く大観衆の競馬ファンを魅了したいという気持ちがあるように思います。
損得だけではできない部分がたくさんある。

ファイテン
自動車販売会社の方に聞いたのですがフェラーリのオーナーはF1チームを支えたいという想いがあるとか。
感覚的には同じですね。

鷹野社長
結局エグゼクティブな立場の人は競走馬のオーナーも含めて本物を追求していくんです。
でも本物を追及するとシンプルなところに行き着きますね。

ファイテン
その中で、ファイテンを選んでいただけた。

鷹野社長
競走馬のパフォーマンスは、移動中のストレス軽減が大きく関係します。
当社は、生き物の命を預かるからこそ、本物の輸送空間を追求します。
ナノメタックス技術を標準装備し、これからも移動中の環境にこだわり抜いていきたい。

ファイテン
私も鷹野運送さんと仕事をさせて頂きタカノの馬運車は外観も中身も一味違うとわかってきました。
いつ頃からこだわってこられたのですか?

鷹野社長
20年前家業を継いだときから利益度外視で理想を叶えようと思いました。

ファイテン
理想の具体的な未来図とは?

鷹野社長
各馬それぞれのレーシングぎのう状態に仕上げられた競走馬を最後に競馬場へ輸送する事が我々の使命です。
またその状態を崩さずに最大限の能力を引き出してあげられる輸送技術と輸送空間を常に追及していく事業体制をつくりたかった。
やっと馬運車の自社開発製造の工場体制も整いました。
そして、ファイテンにも巡り合えた。

ファイテン
そうでしたか。次の目指す理想図はありますか?

鷹野社長
私達の仕事は競走馬を競馬場まで無事に送り届ける迎えにいくということです。
当たり前の行動の中に最高の環境を用意したい。
最近は競走馬の海外遠征が増えてきました。
残念ですが私達は関西空港までしか送って行けないのです。
先ほどの競走馬オーナーの思いも考えて、できれば海外の競馬場まで責任を持って連れて行ける体制を整えていきたいですね。
それが理想です。

ファイテン
競走馬に対するオーナーのロマンに触れたような気がします。
ヨーロッパ各地の競馬場までファイテン空間でいける時が来るまで応援させて頂きます。(終)

全国のファイテンショップで使える10万ポイントプレゼント